3週間位ホームステイしたお宅は、荒野の真っ只中にある農家だった。
chanceという名の犬の友達と一緒に
毎日2時間以上は散歩した。
熊やコヨーテや、狼を気にせず散歩出来たのは
彼のおかげ。
彼がリスの行方を追いかけるのをにこにこ私が眺めたり、
私が写真を撮ることに夢中になったりするのを彼はお座りしながら
ジッと待ってくれた。
そんな我々を、ホームステイ先の家族は不思議がっていた。
ほんとに、chanceがYukoの後をくっついて歩くの??と。
忠誠心は強いけれど、彼は、我慢強いタイプではないのだ。
そうだよ!
川原の飛び石に腰掛けたら、彼はビクビク・ガクガク震えながら
私のそばに寄り添ってきたもんね。
と、得意げに答えたことを思い出す。
時折こうして、2人で景色をボーっと眺めた。
あの時、彼は何を思っていたのだろう。